ヒスイ(翡翠)は、深緑の半透明な宝石の一つで、東洋の宝石と呼ばれ、中国や中南米(アステカ文明)では古くから人気が高く、金以上に珍重されました。古くは玉(ぎょく)と呼ばれていました。
鉱物学的には「翡翠」と呼ばれる石は化学組成の違いから硬玉(ヒスイ輝石)をジェイダイト (Jadeite)、軟玉(角閃石)をネフライト (Nephrite) と呼び、全く別の鉱物、ストーンとして扱われます。
但し、見た目ではなかなか区別がつかないため、以前では両方とも翡翠(ジェード)と呼ばれていましたが、今では価値があるとされている「硬玉(ジェイダイト)」を、「軟玉(ネフライト)」と区別するために本翡翠と呼ばれることもあります。
翡翠の産出地は世界的にも限られています。なお、中国のホータンで産出される翡翠(和田玉)は軟玉であり、よく誤解されていますが中国に硬玉の産地は存在しません。
ラベンダー・ヒスイ(ラベンダー翡翠)
ラベンダーの花のような紫色の本ヒスイ(硬玉(ジェイダイト))をラベンダーヒスイと言います。
本ヒスイの本来の色彩は白色ですが、クロムの混入などが原因で緑色を呈するようになり、宝石に利用されるようになりました。本ヒスイは白色と緑色のものが大部分であり、他の色彩のものはカラーダイヤモンドのように例外的な存在として扱われます。
特殊な色彩の中で、産出量が比較的多いのが紫色です。西洋では、ヒスイは宝石として取り扱われていませんが、ラベンダー・ヒスイはアメリカ人に人気があるストーンです。
主な産地
実は、翡翠の歴史は「日本」が最も古いと言われています。縄文時代中期、今から約7000年前に現在の新潟県糸魚川で翡翠が見つかったという記録があります。日本では各地で産出されています。
- 日本 : 新潟県糸魚川市姫川流域、北陸の海岸や富山県の宮崎・境海岸(ヒスイ海岸)、兵庫県養父市(旧大屋町)、鳥取県、静岡県引佐地区、群馬県下仁田町、岡山県新見市の大佐山、熊本県八代市泉町など
- ミャンマー : カチン高原(カチン州)
- グアテマラ : モタグア渓谷
- 米国 : カリフォルニア州ニューイドリア地区
- ロシア : 西サヤン山脈
- カザフスタン
翡翠(ジェイダイト)のパワー
翡翠は5月の誕生石
翡翠は、安定・知恵・長寿・平穏・忍耐・飛躍・調和などと、この世の高みにある真理を追い求め、日々何かを学びとり成長できるよう、その智慧を深めています。
さらに精神の安定をはかり、自分がさらなる高みにいけるように導いてくれるともいわれます。
翡翠は黒、白、紫、緑など色に関係なく、夢や願望を潜在意識にインプットし、それらを叶えるための事がらを引き寄せるパワーを持っています。よって、明確な理想を持っている人ほど、サポートを強く感じられるストーンです。