12月誕生石 タンザナイト

地球上で1か所しか取れない神秘的な宝石

タンザナイトは、アフリカのタンザニアにあるメレラニ鉱山でしか採れない希少性の高い宝石です。
爽快感のある青い輝きを放ち、見る角度や光の具合によって見え方が変わる多色性も持ち併せています。

12月誕生石 タンザナイト

ティファニーが世に送る

1967年、東アフリカのタンザニアのアルーシャ地区メレラニ鉱山で、ルビーを探していたマニュエル・ト・スーザーは、それまで採掘されていた不透明のピンク色や緑色とは全く別種の青色のゾイサイトを発見しました。

タンザナイトは、発見されてからしばらくはその価値を認められませんでした。しかし、ニューヨークにあるティファニー・アンド・カンパニーが美しく鮮やかな色の結晶の価値を見いだし、主要な販売業者となったことで一気に注目を浴び世に知られることになったのです。

タンザナイトの名も、鉱石の色がタンザニアの夜空に似ていることと、産出地のタンザニアを表敬したことから、ティファニー・アンド・カンパニーが名付けました。1980年代にはアメリカでヒットし、世界的にも認知されるようになりました。

今ではエメラルドやルビー、サファイアの三大貴石と肩を並べるくらいに人気の宝石となっています。

12月誕生石 タンザナイト

多色性が特徴

タンザナイトは、「タンザニアの石」としてケニアとの国境近くに聳え立つキリマンジャロの空を見るような美しい青紫色をしています。
多色性という特徴があり、見る角度によって青色や紫色が強くなる宝石です。同時に青と紫、紫と赤を有することもあります。

また、自然光の下では透明感に満ちた美しい群青色に、夜のライトや白熱灯の下では高貴な紫色に、蛍光灯の下では青色に輝く変化も見られます(ただし、アレキサンドライトの変色性ほど劇的ではないため、変色性があるとは言えませんが・・・)。

この特長によって、類似する色の「ブルーサファイア」との鑑別が容易であると言えます。以前はタンザナイトがブルーサファイアに似ていたこともあり、多色性が少なく、青味が強いもののほうが高い評価を受けていたこともありました。しかし、タンザナイトはサファイアとは全く違った観点から評価を下すものという動きに変化し、現在では多色性の強いものほど高い評価を得ています。

色に関しては濃い紫、濃い青が出るものほど価値は上昇し、反対に色が薄くなればなるほど価値は下がります。
タンザナイトの原石そのものはインクルージョン(内包物)が多いです。青色の透明色を出すためには、原石を加熱加工します。

12月誕生石 タンザナイト

取扱いにはご注意を

タンザナイトはモース硬度が低く、宝石の中でもかなり傷がつきやすい部類に入ります。しかも、劈開性という衝撃に対してもろい性質も持つため、大切に扱わないと割れてしまったり、欠けてしまうこともありますので要注意です。

タンザナイトのパワー

12月誕生石タンザナイトの石言葉は「誇り高き人物」「高貴」「知性」「冷静」「希望」「神秘」など。タンザナイトは気持ちを落ち着かせて、冷静な判断ができる力を与えてくれるといわれています。そのため精神的に強くなりたいと願う人に最適です。産出地のアフリカでは、長年の不幸を脱する石として大切に扱われてきました。

選択に迷う時や困難に直面した時は、冷静な判断ができるよう、タンザナイトが導いてくれるでしょう。

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